〜2013ジャパンオープン Day2 速報〜

By Shin Uesugi



皆さんこんばんは!ジャパンオープンは、運命の
分かれ目となる二日目がスタートしました!

ROUND 4

1番ボードの山田-南條戦は、セミスラブのような
変化から難解な中盤戦へ。以下のポジションでは、
山田さんのd5に食い込んだポーンが南條さんの
ビショップを押さえ、攻めが止まったように見えましたが。。。


南條さんのRxe3!!から強烈な攻めが決まり、不安定な
白キングに狙いを付けて見事勝利しました。

2番ボードでは、羽生さんの初手e4に対し、中村龍二さんが
指した手は1...b6!?羽生さんはあまり見かけないこの
オープニングを冷静に対処し、エクスチェンジアップから
何事もなく押し切りました。次のラウンドは、色が合うことから
南條-羽生の頂上対決になりそうです。

3番ボードのAlex-塩見戦は、ルークとナイト、そして
ポーンが残っているマイナーピースエンディング。
チェスでは、駒数が少なくなったこのようなポジションにこそ
危険が潜んでいます。ドローっぽく見えたポジションから、
塩見さんがAlexさんの一瞬の隙を突き、パスポーンを
うまく生かして前年の覇者を下しました。

そして、5番ボードでは大番狂わせが。。。
スタート順位27位、レーティング1767の倍井隆行さんが、
中村尚広さん(2111)に二つ目の黒星を付けました!
倍井さんはここまで3pt/4と、十分入賞を狙える位置にいますね。

下位ボードでは、Bクラスのプレーヤーの活躍も目立っています。
11番ボードで川中陽輔さん(1636)が、黒番でレーティング
519上の佐野富さんからドローを取ったと思えば、13番ボードでは
ヒーバート・ケンジ君(1669)が杉本公一さん(1952)に勝利!
高レート者がこれだけ苦しんでいる様子は、今大会の
レベルの高さを表していると思います。

ROUND 5 ペアリング

予想通り、5ラウンドは南條さんと羽生さんが激突!
Lewisさんと山田さんを倒して4戦全勝の南條さんを
止めることができるのは、もはや羽生さんくらいでしょう。
トーナメントを面白くするため、そして今度こそShinの予想を当てるために、
羽生さんには是非予想クラッシャーをクラッシュしてほしいと思います!!

2番ボードは、現在3.5ポイントで2位タイの塩見さんと、
前ラウンドで南條さんに敗れて一歩後退した山田さんが対決。
日本代表としてオリンピアードに出場し、その魅力を肌で感じ取った
二人としては、何としてでもこの試合に勝ち、オリンピアードの
権利に近づきたいところ。3番ボードには、2ラウンドの負けから
崩れなかった松尾さんが上がってきました。Lewisさんも、
3ポイントで4番ボードまで浮上してきていますね。

ROUND 5

今大会最大の目玉である南條-羽生戦は、
ナイドルフのEnglish Variationというチェスの中でも
かなりの研究を要する定跡でスタート。塩見さんに
対してはフレンチという堅い変化、南條さんに対しては
ナイドルフという非常に激しい変化を使う羽生さんの
オープニングレパートリーは洗練されていて、
とても本業が将棋のスーパースターとは思えません。

しかし南條さんのメインウエポンはナイドルフであり、
当然その長所と短所は熟知しているはずです。
20数手(!)ほど定跡通りに進み、試合はクイーンレス
ミドルゲームへ。そこから南條さんが力強い指し回しで
羽生さんを圧倒し、貴重な1勝を挙げました。
今年の全日本選手権で7位とオリンピアード圏外だった
彼にとって、この勝利は千金の価値があるでしょう。
両者の承諾を得たので、その試合を載せさせていただきます。


2番ボードは、羽生さんにドロー、Alexさんに勝ちと好調の
塩見さんに対し、山田さんがトレードマークであるフレンチで
勝負。陣形がやや狭くも、特にこれといった弱点がないという
フレンチ特有の堅さでドローとなりましたが、この試合は最後に
終了したらしく、大熱戦だったようです。

3番ボードでは、1ラウンドに佐野さんをアプセットした
吉村さんが、松尾さんからドローを取りました。
最近の不調でレートを1800台前半まで落とし、
イケメン枠として大会を盛り上げていた吉村さんですが、
今大会ではついにチェスで存在感を示しています。

4番ボードは、FM Lewisさんが通算12回全日本チャンピオンの
称号を獲得している日本チェス界屈指のベテラン、権田源太郎さんに
敗れるという結果。これでLewisさんはまた一歩後退、
そして権田さんが4ポイントでトップグループに入ってきました。


羽生さん(左)と南條さん(右)の検討の様子。

ROUND 6 ペアリング

Shinがゲームをしている間に、6ラウンドが始まりました!
上位のペアリングはこんな感じです。()内はポイント。

1番ボード 塩見(4) - 南條(5)
2番ボード 倍井(4) - 権田(4)
3番ボード 羽生(3.5) - 吉村(3.5)

このラウンドは、Shinの予想をことごとくクラッシュする
南條さんを止める最後のチャンスと言ってもいいでしょう。
Lewisさん、山田さん、そして羽生さんを倒した絶好調の
南條さんに対し、塩見さんがどう戦うかが見ものです。

4ラウンドにアプセットを記録した倍井さんは、5ラウンドにも
東芝輝臣さん(1996)から金星を挙げ、現在2位タイと
大健闘!今大会の台風の目となっています。

ROUND 6

1番ボードは、塩見さんがポーンを犠牲にして
速攻を仕掛けるSmith Morra Gambitを選択。
さてここから中盤に入っていくというところですが。。。
残念ながら、昨日夜遅くまで起きていたせいで、眠気が限界です。
ごめんなさい!また起きたら更新しているかもしれません。
では皆さん、今日はとりあえずこの辺で速報(?)を終わりたいと思います。
6ラウンドの結果は、レクタア博士の独り言か、chesspress.jp
載せられるはずなので、気になる方はそちらへどうぞ。

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