〜2013東京オープン Day1 Upsetランキング〜

By Shin Uesugi


東京オープンの様子。Photo By Masako U.

皆さんこんにちは!東京オープンは一日目が終了。
3日コースには、Shinへの嫌がらせ満を持して登場した
2000オーバー6人を含め、前年から7人増えた計40人が参加しています。

2ラウンドまでの結果と、3ラウンドのペアリング予定は
レクタア博士の独り言chesspress.jpで公開されています。
各ラウンドの結果を見る限り、加速式のペアリングのせいで
上位陣がかなり苦しんでいるようですね。なので今回は
少し趣向を変えて、Upsetについて話していきたいと思います。

チェスアイテムまとめでも触れましたが、Upsetとはレート的に
格下のプレーヤーが格上プレーヤーに勝利(またはドロー)
した時に使われる用語です。計算方法は
格上のRating−格下のRating(ドローの場合はこの値/2)
と至ってシンプルなもので、一部のトーナメントでは
Upset Prizeと称した賞品が用意されています。

今回は、2ラウンドまでのUpsetランキングを作ってみました。
赤字のプレーヤーが、金星を挙げた人達です。
ちなみに逢阪拓真君はレート無しとして登録されていますが、
ここでは彼のUSCFレートである1677を使って計算しています。

2013東京オープンUpsetランキング(1-2R)

5位 中村尚広 vs 石井伊知郎 1/2-1/2 2R Upset値:156.5

ブログ、チェスドクターの日々でおなじみのチェスドクター、
石井伊知郎さんが今年の全日本選手権3位入賞者である
中村尚広さんからドローを取りました。最近あまり調子が
良くないせいか、全盛期から大分レートを落としているよう
ですが、中村さん相手に黒でドローのスタートは立派だと思います。

4位 福田豊秋 vs 川中陽輔 0-1 1R Upset値:209

今日はチェス曜日の管理人、そしてChess.comの
「Tactics Trainerで10問解いて○問間違える」というツイートで
有名な川中陽輔さんが、今年の新年大会でShinとドローした
福田豊秋さん相手に華麗なタクティクスを決めて勝利。
川中さんは、2ラウンドでもレーティング200上の高田侑一良さんから
ドローを取っており、1.5/2と好スタートを切っています。

3位 勝田裕貴 vs 蒔田浩士 1-0 1R Upset値:275

慶應大学チェスクラブの勝田裕貴さんが、元東北大学
ホワイトナイツで最近は観戦勢と化した蒔田浩士さんを下しました。
勝田さんは、今年のゴールデンオープンでレーティング500上の
相手を倒したり、直近のチーム選手権でも金星を挙げているようですね。
レートの上昇を見る限り、今後の伸びが期待できるプレーヤーだと思います。

2位 Averbukh Alex vs WFM 内田成美 0-1 1R Upset値:345

日本女子チャンピオンであるWFM内田成美さんが、1ラウンドに
Shinが優勝すると
予想した元オリンピアード日本代表の
Alexさんを黒で撃破しました。内田さんは、サマーオープン入賞や
女子選手権優勝のおかげでレートを1900台まで戻し、
名実ともに現在日本No.1の女子プレーヤーと言っていいでしょう。

1位 石川貴久 vs 釼持徹 1-0 1R Upset値:375

2ラウンド終了時点でのUpsetランキングトップは、レーティング
375上の釼持徹さんを倒した
東京大学チェスサークルの石川貴久君です。
石川君は今年の快速選手権で、小島さんと同率である5.5ポイントを獲得、
登録レート1213(!?)ながら最終ラウンドで2000オーバーの馬屋原剛さんを
粉砕し、レーティング1775以下のAクラス優勝という驚異的な戦績を残しています。
この調子で指していければ、来年までに2000を超える可能性もあるでしょう。

以上が2013東京オープン2ラウンド終了時点でのUpsetランキングです。

最後に3ラウンドのペアリングについて少しだけ。
1、2番ボードは、かつて日本チェス界を牽引していたベテランプレーヤー対
今の日本チェス界を代表する若手プレーヤーという、面白い構図になっています。
レート的に見れば南條さんと山田さんが楽に勝つだろうと思う方が
いるかもしれませんが、ベテランプレーヤーの意地というのは
凄まじいものがあり、一筋縄では行かないと思います。
では皆さん、東京オープン二日目、Good Luck and Have Fun!!

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