〜決戦前々夜: Back To My Home〜

By Shin Uesugi

皆さんこんばんわ!Shinは、6日から始まる
Washington Internationalに参加するため、4日の朝から
会場であるメリーランド州のとあるホテルに宿泊しています。
メリーランド州は、Shinの故郷と言える場所であり、
自分はここでチェスを覚え、ここのチェス大会で育てられました。

今日は、Washington Internationalの前哨戦である
Potomac Openが行われていたので、Shinは早速観戦に。
地元のプレーヤーと3年ぶりの再会を喜びながら、
レベルの高い試合の観戦を楽しんできました。

上位ボードが対局している部屋に入ると、まず
目に入ったのがDGTボードの箱の山でした。



この大会では、上位7ボードの試合がライブ中継
されていて、ネットか検討室のプロジェクタで
試合の様子を見ることができます。



Shinの隣では、プレーヤーの親らしき
人達が「こう来てああ来て。。。」と、マスター達の
手を予想したりしていました。微笑ましいですね。

この大会は、オープンクラスとU(nder)2100、U1900、
U1700、U1500、U1300、U1100の合計7つの
セクションがありますが、それらの殆どは今大会と
Washington International、両大会で
チーフアービターを務めるMichael Reganさんが
切り盛りしています。彼は、Shinが小学生くらいの
頃から知っている、とても気さくな方です。


Reganさんと。Photo by Masako U.

Reganさんはメリーランド州のチェスを盛り上げようと、
彼が主催しているトーナメントに色々な工夫を
しています。上記のDGTボードを使ってのライブ中継も
その一環ですが、賞金システムも面白いものになっています。
このシステムとは、5ラウンドで獲得したポイントに対して
賞金を設定して、全勝優勝以外で単独1位になった
プレーヤーには、ボーナスとして数百ドルを上乗せするというもの。



第1回Washington Internationalを成功させ、
Chess.comをスポンサーにつけたりと、かなり高い
トーナメント運営能力を持っている方だと言えるでしょう。

小島さんのブログでもオーガナイザーの重要性に
ついて書かれているように、チェスプレーヤーとオーガナイザーは
切っても切れない関係にあります。そういえば、
今回の女子選手権では色々とトラブルが
発生したようで、プレーヤー達の満足いく運営が
できていなかったそう。チェス大会とは人と人とが
織り成すものなので、プレーヤーだけでなく、
運営側も相当な責任感を持って
大会に臨んでほしいものです。

しかし、自分が育った場所に戻るというのは
いいものですね。Shinが会場に足を踏み入れた時、
昔馴染みのプレーヤー達はまさかShinが来るとは
思っていなかったのか、握手やハグ攻めに遭いました(笑)。



上の写真は、チェスの名門高校である
Hunter College High Schoolのチェスコーチ、
IM Figlerさんとの写真です。



こちらはIM Aduさんと。メリーランド州在住のプレーヤー
ですが、2008年のドレスデンチェスオリンピアードでは、
ナイジェリア代表として出場していました。



このゆったりとした部屋では、オープンクラスの
トップ8ボードのみがプレーできます。
元地元の大会だけあって、この部屋で指していた
7割ほどは、面識のあるプレーヤー達でした。

ちなみにPotomac Openは、1999年生まれ(!)の
FM Akshat Chandraが、最終ラウンドでイングランドの
IM Adam Huntを下し、全勝優勝。$1600という
高額の賞金をゲットしました。



最後はおまけ。アメリカのチェス大会は、
ホテルが会場になることが殆どです。
多くの大会は、ホテルと提携することによって、
チェスプレーヤーのホテル宿泊費や、ホテルに滞在する
プレーヤーの参加費を安くしたりしています。
チェス大会のオーガナイザーのさりげない
心遣いが、このようなことから分かりますね。

Shinはこの夏の疲れがたまったのか、風邪を
引いてしまったようです。明日は一日中
ゆっくりすることができるので、何とか体調を整えて、
6日からのWashington Internationalに備えます!

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