皆さんこんにちは！前回は重要なマスについて
見ていきましたが、今回扱うテーマはバグハウスで
よく出現するタクティクスの「パターン」。持ち時間が
短く設定されているバグハウスでは、どれだけ
パターンを記憶し、それを応用できるかが鍵となります。
では早速、どんなパターンがあるのかを見ていきましょう！
チェスでもよく耳にする窒息メイトは、バグハウスでは
特によく見るタクティクスです。例えばこの局面、白番ですが。。。
白番白勝ち。持ち駒はナイトとルーク
直前の黒の手は...Nxd5と白のナイトを取った手です。
ここで白は、g8の守りが外れたのを見逃しませんでした。
1.N@h6+!! Kh8
2.R@g8!!
2...Rxg8
3.Nxf7#
g3のクイーンがg7のポーンをピンしているのを
利用した、N@h6+が絶妙手！そしてR@g8+!!と
ルークを囮にし、窒息メイトの形を作った後に
Nxf7でチェックメイトとなりました。
このように、キャスリングをした後にgポーンを
ピンされている場合は、パートナーに
「ナイトとルークを渡すな」などと指示し、
事前に状況を知らせることが重要となってきます。
では、このポジションではどうでしょうか。
白番。持ち駒はナイトとルーク
正解は。。。
1.R@g8+!! Rxg8
2.fxg8/Q+ Rxg8
3.N@f7#
窒息メイトをするには、f7の地点にナイトの打ち場所を
作ることは必要不可欠です。初手R@g8+!!で
f7のポーンをどかすことが可能となり、最後はN@f7で
綺麗に窒息メイトが決まりました。
パートナーが序盤にポーンの交換が行なうようであれば、
序盤のポーン打ちに特に気を付けなければいけません。
例えば、2手進んだだけのこの局面では。。。
1.e4 Nf6
2.Nc3
黒番。持ち駒は両者ともにポーンのみ
2...P@b4!?
2手目から仕掛けられた白は、少し難しい
ポジションになってしまいました。3.Nd5から
4.Nxb4とポーンを取り返すことはできますが、
黒はe6-d5と中央の厚みを生かして楽に試合を
進めることができます。序盤に何度も同じ駒を
動かすのは、あまり良くないですしね。
もしこのような局面に陥ってしまったら、以下の
手筋を知っている必要があるでしょう。ポイントは
パートナーにナイトを取るよう指示し、ポーンを
犠牲にして攻めを狙うアイデアです。
3.Nd5 Nxe4
4.Qe2!!
4...Nf6
5.Nxf6+ gxf6
6.N@h5!!
白は4.Qe2!!として、eファイルからの攻めを狙うのが
ベストムーブ。黒が4...Nd6?などとして逃げようと
するなら、eファイルのピンを利用して5.N@f6+!!からの
メイトが決まります。6.N@h5!!はf6取りのメイトや、
P@g7とする手を狙っており、この時点で黒にとって
非常に厳しい局面となっています。6...B@g7と
f6のポーンを守る手には7.P@h6!とする手がありますしね。
他には、こんな序盤のポーン打ちがあります。
1.e4 e6
2.d4 d6
3.Nc3 Nc6
4.Nf3 Nf6
5.Bd3?!
もしここで黒が5...Be7としようものなら、
白は6.e5からN@h5などとした、レッスン1で
扱ったg7の急所を狙う手筋が存在します。
一応黒はここで持ちポーンがなくても5...Be7と指し、
6.e5に対してうまい返し技があるのですが、
ポーンを持っているならここでとても強力な
技を繰り出すことができます。
5...P@g4!!
d3のビショップによって白クイーンの道が塞がれ
d4のポーンの守りが薄くなったため、f3のナイトを
攻撃するP@g4が絶妙手！f3のナイトが動けば
黒はNxd4からN@f3+とする筋や、N@h4などとして
g2の急所を狙える可能性もでてきます。白はここで
6.Ng5としてf7切りを狙うことができますが、
黒がパートナーに「クイーンを渡すな」と指示を
出してきたら、ピースダウンの厳しい戦いが続きます。
白はe4＆d4と中央にポーンを揃え、チェスでいう
「非常にいい形」を築くことができましたが、バグハウスでは
そのポーン達がターゲットになることが多々あります。
相手が序盤にポーンを持っている時は、特に
気を付ける必要があるでしょう。事前にパートナーと
「序盤のポーン交換は避けてくれ」などと言い合う、
作戦会議をするのもいいかもしれません。
この2つのタクティクスのパターンは、バグハウスで
最もポピュラーなものと言っても過言ではないでしょう。
持ち駒やパートナーとのコミュニケーション。。。
チェスより色々と忙しくなるバグハウスですが、
それだけにチェックメイトを決めた時の喜びも
ひとしお。次からはこれらのパターンを駆使し、
貴方のバグハウスの幅を広げましょう！
